【独自】7年前に日本で見つかった高麗螺鈿漆器がサムスン美術館に

螺鈿菊花唐草文八角盒はいかにしてサムスンにやって来たか

■「李先斉墓誌」を寄贈したあの日本人

 興味深いのは、日本人所蔵家と韓国との縁だ。2017年に「粉青沙器李先斉墓誌」を韓国へ寄贈した等々力孝志さん(1938-2016)がその主人公。「李先斉墓誌」とは朝鮮王朝の世宗・文宗時代の文臣、李先斉(イ・ソンジェ)の墓に埋められていた副葬品で、粉青沙器に象眼の技法を使って文字を刻んだ墓誌(個人の業績を記して墓に埋める石や銅板など)だ。盗掘に遭った後、1998年に日本へ違法に持ち出されたが、等々力さんはこの事実を知らずに購入した。

 ところが、本紙98年9月2日付の記事を通して「李先斉墓誌」が違法に持ち出された事実を国外所在文化財財団が確認し、財団関係者が示したその記事を見た等々力さん夫婦が後になってその事実を知り、墓誌を韓国へ寄贈したのだった。夫が他界した後に開かれた寄贈式で、妻の等々力邦枝さんは「今回の寄贈が韓日友好の絆として残ることを祈る」と語り、感動を与えた。夫の孝志さんも生前「李先斉墓誌は私にとって最も大事な美術品の一つだが、先祖を祭る気持ちは韓国も日本も同じなので、芸術的価値以上に重要なものがある」と語っていたという。

 崔応天理事長は「他界した等々力さんは多数の韓日の美術品を所蔵していた有名なコレクター」とし「闘病中の等々力さんが生涯大切にしていた所蔵品を整理する過程で、Leeumと縁ができたらしい。李先斉墓誌に続いて、貴重な螺鈿作品が韓国に戻ってきたという点だけでも歓迎すべきこと」と語った。

■国力ランキング世界1位は米国、韓国8位…日本は?

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲2017年9月19日、ソウル市竜山区の国立中央博物館に「粉青沙器李先斉墓誌」を寄贈した等々力邦枝さん。等々力さんは「今回の寄贈が韓日友好の絆として残ることを祈る」と語った。/写真=朝鮮日報DB
  • 【独自】7年前に日本で見つかった高麗螺鈿漆器がサムスン美術館に
  • 【独自】7年前に日本で見つかった高麗螺鈿漆器がサムスン美術館に

right

あわせて読みたい