コロナ防疫を名分にGPS(衛星利用測位システム)追跡、クレジットカードの使用内訳照会など、政府があまりにも多くのプライバシーを侵害するため、個人情報を保護しなければならないという市民意識がまひしている、と指摘する声もある。国民大学社会学科のチェ・ハンソプ教授は「公共施設にCCTVを設置するというのはどの国でもよく見られるが、手術室などにCCTVを設置しなければならないという主張は韓国以外の国では見られない」とし「信じられない人たちを監視した後、『悪い人』を見つけ出して罰を与えようとする欲望と怒りが反映されたようだ」と説明する。
情報保護専門家たちは、CCTVで全ての問題を解決しようとする試みは警戒しなければならないと警鐘を鳴らす。高麗大学情報保護大学院のクォン・ホンヨン教授は「結局、CCTV設置を求める背景にある社会的不信を解消するのが先決」とし「社会的合意を通じて自律規制が可能かどうかをまずは検討し、CCTVは副作用を最低限に抑える範囲内で設置しなければならない」と話す。高麗大学のキム・スンジュ教授も「CCTVの設置、あるいは取り外しを主張するよりも、個人情報の保護という価値と公的な価値のバランスを保つべきだ」と主張した。