故・朴元淳(パク・ウォンスン)前ソウル市長が在任当時、被害者に加えたセクハラ行為の状況が国家人権委員会の「職権調査決定文」の全文に詳細に盛り込まれていることが18日までに分かった。これは被害者の一方的な主張ではなく、独立した国家機関である人権委がまとめたもので、朴前市長が被害者に送った写真、メッセージ、エモーティコン(感情を示すアイコン)などを実際に見たという参考人の陳述、デジタルフォレンジックで復旧した対話内容などを総合的に調べ、事実と認定した内容だ。人権委が今年1月、職権調査結果を発表した際には、「性に関する事件の決定文の全文は公開しない」という内部指針に従い、そうした内容を除外し、最近被害者側に全文を送付した。
本紙が入手した59ページの職権調査決定文によると、朴前市長は2016年下半期から昨年2月まで持続的に深夜にセクハラに当たるメッセージを被害者Aさんに送っていた。朴前市長は機密性が高いメッセンジャー「テレグラム」を主に利用した。このメッセンジャーは1人が対話記録を削除すれば、相手方の携帯電話からもその内容を削除できるセキュリティーが特徴だ。被害者Aさんは朴前市長からセクハラに当たるような写真、メッセージを受け取るたびに、交際男性やソウル市の同僚らに「心配だ」という言葉と共にそれを見せ、その内容が参考人の陳述によって確認された。