韓国で外国人労働者争奪戦…日当は韓国人の90%

コロナの影響で外国人労働者が人手不足に
農村や製造業の現場「働き手がいない」

 8月19日午後5時30分、京畿道抱川市のある農場でズッキーニの収穫や雑草除去などの作業を終えたカンボジア人女性3人が寮ではなくすぐ隣の別の農場に向かった。本業を終えてから隣の農場で「夜間のアルバイト」をするためだ。彼女たちはさらに2時間働き、1人当たり現金2万ウォン(約1900円)を稼いだ。コロナの感染拡大前は外国人労働者の時給は9000ウォン(約850円)ほどだったが、それがここ1年で1万ウォン(約940円)に上がった。

 幅6メートル、全長100メートル余りのビニールハウス16棟で同じくズッキーニを栽培する隣の農場では、コロナ前は6人のベトナム人労働者を雇っていたが、今雇っているのは1人だけ。しかもこの1人は違法滞在者だ。彼は早朝5時から午後5時まで働き月250万ウォン(約23万5000円)の給与を受け取っている。この農場を経営する男性(63)は「今は収穫で忙しい時期だが、2人ではとてもじゃないが仕事にならないので、隣の農場から毎日アルバイトを3-4人ずつ借りて夜の作業を行っている」「今は収穫の時期だが、違法でも何でも金を余分に払ってでもとにかく外国人を引き留めるしかない」と語る。男性は「法務部(省に相当)から違法滞在者の取り締まりに来れば、もう道端に倒れ込むしかない」とも訴えた。

 この男性のさらに隣の畑では春菊を栽培しているそうだが、見ると雑草だけが生い茂っていた。男性は「あそこは働き手がいないので、畑のオーナーが農薬をまいて春菊も枯れた。今は雑草しか生えていない」「こんな状況が今後も続けば、あれ(春菊畑)がこちらの未来だ」と嘆いた。

霊岩=キム・ヨンジュン記者 , 抱川=キム・ミンギ記者
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