この歴史館は2017年に「フェイク写真」を展示し、日本の右翼団体に恥をかかされた前歴もある。朝鮮人強制動員被害者だとして展示していた写真が、実は日本人の写真だったのだ。野外追慕塔に刻まれた、骨と皮だけの労働者の写真も、朝鮮人徴用被害者ではなく1926年に北海道開拓の過程で「奴隷労働」に苦しんだ日本人だと判明(1926年9月9日付、旭川新聞)してあたふたと展示物を取り換えた。歴史学者のB氏は「日本人も訪れる場所なのだから、こういう博物館ほどファクトが正確であるべき。それを検証する専門人材がいないというのが最大の問題」と語った。
全羅北道茂朱に建設された国立テコンドー博物館も同様だ。2014年に2475億ウォン(約234億4000万円)を投じてテコンドー園を造成し、テコンドー博物館を建てた。だが「大韓民国伝統の武芸テコンドーと関連物品を保存・研究・展示・教育することでテコンドーの歴史的価値を伝える」という趣旨が色あせてしまうほど研究実績がない、と評価された。
文体部は「国立博物館運営の質的向上のため、初めて評価認証制度を導入した」と説明した。評価の基準は▲設立目的の達成度▲組織・人材・施設および財政管理の適正さ▲資料の収集および管理の充実度▲開催および教育プログラムの実施実績▲公的責任-の合わせて5項目。書面評価と専門家による現場調査、認証審査を経て、100点満点で70点以上であれば認証を受ける。なお文体部は、評価対象の博物館の個別点数は公開しなかった。