民主的な価値を外交の最優先原則とするバイデン政権の発足を前に、人権問題が韓米対立の雷管として浮上した形だ。米カトリック大学政治学科のアンドリュー・ヨ教授は米政府系ラジオ放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」のインタビューに「米国、特に議会の反応を見たところ、本当に悪い状況に進んでいる」と述べた。米国では今月11日、議会内超党派の「トム・ラントス人権委員会」で委員長を務めるクリス・スミス連邦下院議員(共和党)を皮切りに、マイケル・マコール議員(共和党)、ジェラルド・コネリー議員(民主党)も法案の修正を要求するなど批判に加わった。米ヘリテージ財団のオリビア・イノス研究員は米国の経済・経営専門誌フォーブスへの寄稿で「米国の新政権は改正案に対する反対の意向を伝えるべきだ」と主張した。
このような中で米戦略国際問題研究所(CSIS)のビクター・チャ韓国部長は「ジェイク・サリバン国家安保補佐官内定者がすでに言及したウイグルのイスラム教徒弾圧や香港問題に対し、韓国政府は完璧に沈黙している」「バイデンが選択を強要した場合、韓国はD10(民主主義国家協議体)のような多国間連合体から疎外される可能性があり、これは韓国にとって損害だ」との見方を示した。チャ氏は韓国が「クアッド(米国が主導する米国、日本、インド、オーストラリアによる地域安保協力体)」や中国のIT企業を排除するクリーンネットワークへの立場を留保していることにも言及した。