開幕試合のチケットはすでに売り切れており、第1戦・第2戦のチケット転売価格は2000ドル(約30万円)と1500ドル(約22万円)まで高騰したが、「不正転売チケットの価格が200万円にまで達した」というニュースも報じられている。MLB事務局では、日本の150以上の映画館を通じて開幕試合を生中継する予定だ。
これに先立ち、大リーグの両チームが巨人や阪神タイガースと行うプレシーズンゲームにも、日本の野球ファンが殺到した。15日と16日の二日間にわたり行われたこの練習試合では、阪神がカブスにもドジャースにも3-0で勝つという驚きの展開があった。阪神は昨年セ・リーグ2位、一昨年日本シリーズ優勝を手にしたチームではあるが、主力のほとんどが出場していたMLBの両強豪チームを無失点に抑えたのは意外だった。16日の阪神対カブス戦では、K-POPガールズグループTWICE(トゥワイス)の日本人メンバー、ミナ、サナ、モモからなるMISAMO(ミサモ)が始球式をした。シーズン前にドジャースに入団した金慧成(キム・ヘソン、26)は開幕リストに入れなかった。
話題は多いが、やはり関心の的は大谷だ。日本の野球専門メディアでは、練習試合のホームランに「大谷翔平の一発に表れた『2.5cmの効果』」という見出しを付け、今季の大谷は昨季の54本塁打を上回る60本塁打も可能だという展望を掲載した。大谷は今年、バットを昨年(34インチ・約86.4センチメートル)より1インチ長い35インチに変えたそうだが、練習試合のホームランについて「バットを長くしていたからこそ、芯に近い所でとらえることができた。昨年までであれば、バットの先に当たりフェンスは越えていないと思う」と説明した。
日本を訪れたMLBの選手たちも、日本国内の「大谷ブーム」に驚いている。大谷のチームメイトであるドジャースのブレイク・スネルは、東京のコンビニエンスストアにあった大谷の広告を見て、「僕もこの人のことを知っているよ」とユーモラスな一言を添えた写真を交流サイト(SNS)に掲載した。2018年と2023年にサイ・ヤング賞を受賞したスネルは「日本のどこにでも彼がいたよ」と語った。
事実、大谷はファミリーマート(コンビニエンスストア)、伊藤園(飲料会社)、コーセー(化粧品)、コナミ(ゲーム)、日本航空(JAL、航空会社)、三菱UFJ銀行(金融)、西川(寝具)など約20社の広告イメージキャラクターを務めている。日本の関西大学では昨年、大谷の経済効果について約1168億円に達するという推算を発表した。
ドジャースも大谷効果の恩恵にあずかっている。ドジャースは現在、大谷に毎年年俸を200万ドルだけ渡している。契約総額のうち97%は契約終了後10年間で分割払いすることになっているからだ。一方、昨年、大谷のおかげで増えたドジャースのスポンサー企業の収入は7000万ドル前後と推算されている。ダイソー、コーセー、ヤクルト、全日空(ANA)、トヨタタイヤなど、日本国内の有名企業が相次いでドジャースと契約を結んだ。
成好哲(ソン・ホチョル)東京支局長、カン・ウソク記者