この日、ソウル拘置所前では与党・国民の力から金起炫(キム・ギヒョン)議員、尹相現(ユン・サンヒョン)議員、朴大出(パク・デチュル)議員、李喆圭(イ・チョルギュ)議員、鄭点植(チョン・ジョムシク)議員、劉相凡(ユ・サンボム)議員、姜明求(カン・ミョング)議員ら十数人の議員たちが尹大統領を出迎えた。尹大統領は議員らに「頑張ろう」「お疲れさま」と言ったという。尹大統領は別途に発表したコメントで「違法を是正してくださった裁判所の勇気と決断に感謝申し上げる」と述べた。また、「寒い中にもかかわらず、ご声援を送ってくださった多くの国民の皆さん」「未来世代の皆さん」「国民の力の指導部をはじめとする関係者」にも感謝の意を表した。
尹大統領は再び車に乗り、25分後の午後6時15分ごろ、ソウル市竜山区の大統領公邸前に到着した。尹大統領は公邸前でも車から降り、群衆の中に歩いていった。尹大統領は5分間、支持者たちの手を握ってあいさつし、再び車に乗って公邸に向かった。同日、大統領公邸一帯には約2000人(警察推算)が集まった。
公邸に戻って最初の食事はキムチチゲだった。金建希夫人や鄭鎮碩秘書室長らが同席した。この時、尹大統領は「国と国民のために、今後も大統領室が揺らぐことなく国政の中心をしっかりと担ってくれることを願う」と述べたということだ。また、鄭鎮碩秘書室長に「体調に異常はなく、たくさん寝たのでいっそう健康になった」「拘置所は大統領が行っても学ぶことが多い所だ」と言ったという。さらに、「聖書をたくさん読んだ。刑務官たちが難しい条件の下で大変苦労しているのを見た」「過去に拘置所に入った知人たちを一人一人思い出し、彼らはどのように過ごしたのか考えてみたりもした」とも話したとのことだ。尹相現議員は「尹大統領は『以前、勾留・起訴された梁承泰(ヤン・スンテ)元大法院院長(最高裁長官)、林鐘憲(イム・ジョンホン)元裁判所行政処次長について、思う所が多い』とおっしゃった」「『勾留・起訴についてあらためて考えた』とおっしゃった」と伝えた。梁承泰・元大法院院長と林鐘憲・元裁判所行政処次長は、文在寅(ムン・ジェイン)政権時代に尹大統領がソウル中央地検長を務めていた時、捜査を主導して勾留・起訴した人物たちだ。
尹大統領は夕食後、愛犬たちと部屋で休んだという。ある関係者は「大統領は『釈放の前日、よく眠れなくて疲れた』とおっしゃっていた」と語った。裁判所の勾留取り消し決定後、検察の釈放指揮が一日遅れ、拘置所で眠れなかったということだ。
キム・ヒョンウォン記者、梁昇植(ヤン・スンシク)記者