「中国に謝々」と言っていたのに最近は「米国に感謝」 次期大統領選有力候補の共に民主・李在明代表、最大のリスクは外交

 李在明代表は「親中」「親北朝鮮」「親露」のイメージを払拭するための努力もしている。李在明代表は国会議員総選挙が近かった昨年3月、韓国政府の対中外交を批判し、「(尹政権は)なぜ中国にちょっかいを出すのか。ただ『謝々(シエシエ)』と、台湾にも『謝々』と言っておけばいいのに」と言った。また、昨年1月には北朝鮮の武力挑発自制を促した際「北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル総書記)・金日成(キム・イルソン)主席の努力が非難されないよう努力しなければならない」と言って物議を醸した。2022年のロシアによるウクライナ侵攻初期には「初心者の政治家・大統領がロシアを刺激している」と非難した。 しかし、今回の非常戒厳宣布・弾劾訴追以降はこうした発言は聞こえてきていない。

 李在明氏が代表を務める共に民主党は17日、外信担当スポークスマンに外国の弁護士資格を持つヨム・スンヨル弁護士を任命するなど、外信の取材にも積極的だ。李在明代表のこうした動きについて、韓国政界の関係者は「韓国国民はもちろん、同盟国が李在明代表の外交・安保戦略について不安を感じていることを本人が最もよく知っているからだ」と語った。

 尹大統領に対する1回目の弾劾訴追案に、野党が「尹大統領は北朝鮮・中国・ロシアを敵視し、日本中心の奇異な外交政策に固執した」ことを理由として挙げたことなどが、こうした不安感をいっそう募らせているという見方を感じているということだ。米国で「中国をけん制し、圧力を加えること」に全力を注ぐ2期目のトランプ政権発足が間近なだけに、「親中」イメージから脱却することが急務となっているのだ。

 共に民主党としても、「トランプ関係者」に会おうと水面下の努力が続いている。国会外交統一委員会所属の与野党訪米団の1人で、共に民主党所属の金永培(キム・ヨンベ)議員は電話取材に「韓国の与野党はもちろん、世界各国もトランプ政権の関係者に会うのが容易でない状況だ」「訪米中に与野党議員が一緒に米議会の上院・下院外交関係者に会い、共に民主党としても訪米期間中に米共和党のシンクタンク関係者に会う考えだ」と語った。

キム・ジョンファン記者

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  • ▲2024年12月23日午後、ソウル・汝矣島の国会党代表会議室で、フィリップ・ゴールドバーグ駐韓米国大使との面談に先立ち記念撮影をする韓国最大野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表。

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