天国に旅立った中山美穂さんが恋しい…韓国で9回目の再上映、30年経っても熱い『Love Letter』

10日間で観客動員数6万人

 グッズ集めに熱心なファンたちの目線に合わせた配給会社とメガボックスのコンテンツ・チームの企画力も一役買っている。白いカーテンの後ろで本を読む少年・藤井樹(ふじい いつき)の姿、名前が書かれた図書カード、自転車に乗って追いかけてきて少女・藤井樹に袋をかぶせる姿のバッジなど、特別製作されたグッズ10種で観客を集めた。配給会社の交流サイト(SNS)には「名前しか知らなかったが、今回見て感動した」「この冬、感動で心が温まった」などのコメントが寄せられている。

 今回の30周年特別上映版では、初公開時同様に縦書きの字幕を入れ、一部の誤訳を訂正した。特に、ラストシーンで「胸が痛くて、この手紙は出せません」という韓国語に訳された樹のセリフのうち、「胸が痛くて(カスミ アパソ)」という部分を、日本語のセリフ「やっぱり照れくさくて」に近い表現に直した。ウォーターホール・カンパニーのチュ・ヒョン代表は「『これまでの字幕が誤訳だとしても、胸が痛む恋の結末が感じられるのでいい』という方もいらっしゃった。それでも、オリジナルの意図がきちんと反映されている字幕の方がいいという考えから、正確な翻訳にした」と語った。

■『Love Letter』裏話

-エンディングの図書カードに描かれた少女・藤井樹の顔は岩井俊二監督が自ら描いた。

-「お元気ですかー?」と叫ぶ渡辺博子の後ろ姿は中山美穂さんではなく撮影スタッフ。

-銭函駅近くの樹の家は2007年に火災で全焼し、門と塀だけが残っている。

-韓国の子ども向けアニメ『キャッチ! ティニピン』でもある登場キャラクターを探す主人公が「お元気ですかー?」と言っている。

申晶善(シン・ジョンソン)記者

【写真】映画『Love Letter』のポスター

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  • ▲2017年10月14日、第22回釜山国際映画祭で主演映画『蝶の眠り』の記者会見に登場した中山美穂さん。写真=NEWSIS
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