年俸より出場機会 日本ではなく韓国を選ぶ大リーガーたち

大リーガーがKBOリーグを選ぶ理由

 一方、日本プロ野球(NPB)では、外国人選手の登録制限が緩く、年俸も高いものの、やや冷徹だ。成績が期待に及ばなければ、容赦なく2軍行きを通告されるケースが少なくない。このように1シーズンを2軍で過ごせば、MLB復帰の可能性はさらに低下し、期待できる成果も見られないため、他チームへの移籍も困難となる。最近、日本の現地メディアは、ハンファに行ったエステバン・フロリアルが日本行きを断ったことについて「日本は外国人選手制度を改善しなければならない」と指摘している。

 実際、韓国で活躍した後、MLBに戻る「逆輸出」が成功するケースが増えたことも影響している。SKで活躍したメリル・ケリーやNCのエリック・ペディらは、韓国での活躍をきっかけにMLBへの復帰を果たしたケースだ。サムスンでプレーしたベン・ライブリー、斗山を後にしたブランドン・ワデル、斗山でプレーしたジェラード・ヤングも、それぞれMLBへの復帰を手にした。今季、韓国で大活躍したKIAのジェームズ・ネイルやロッテのチャーリー・バーンズも、ひとまず韓国に残ることにしたものの、いつでもMLBへの復帰は可能と内心判断しているようだ。今年、投手部門のゴールデングラブ賞を受賞したNCの左腕カイル・ハートは、MLB復帰にかなり近づいている。野球界のある関係者は「外国人選手が日本よりも韓国を好むのは、韓国人投手のレベルが比較的低いといった認識も作用している」と話す。日本人投手のレベルが上昇し、「投高打低」が続く一方で、韓国は「打高投低」が目立っている。外国人選手らは、韓国での成績をアピールすることでMLB球団に保証書を提出することができるといったメリットがあるという。メリル・ケリーやエリック・ペディの成功例を通じて、MLB球団は韓国で検証された選手を獲得するために、これまでにも増して積極的姿勢を示している。

 韓国球団によるスカウト競争や、韓流文化の拡散により韓国への好感度が上昇したのも大きく影響している。首都圏を本拠地とする球団に入団した外国人選手たちは、米国の大都市に勝るとも劣らない住居施設や各種の生活インフラ、さらには家族への通訳サービスまでを提供する環境に満足しているという。相対的に地方球団は「外国人選手が首都圏だけを好む」とし、1年目の外国人選手に対する年俸制限(最大100万ドル)を解除するよう求めている。

ペ・ジュンヨン記者

【グラフィック】韓国でプレーするMLB出身選手の成績

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲斗山のジェイク・ケイブ、KIAのアダム・オラー、ハンファのエステバン・フロリアル
  • 年俸より出場機会 日本ではなく韓国を選ぶ大リーガーたち

right

あわせて読みたい