警察やその周辺からは「これまで強硬一辺倒の闘争により市民にそっぽを向かれてきた民主労総が、今月3日の非常戒厳宣布で復活した」という声が出ている。尹大統領の内乱罪捜査に社会的関心が寄せられている中、先月の違法デモを主導した容疑が持たれている民主労総ヤン・ギョンス委員長の検察送致も事実上、うやむやになっている状況だ。
警察関係者は「趙志浩警察庁長と金峰埴ソウル警察庁長が内乱罪で逮捕されて以降、警察組織そのものが『内乱同調者』だと非難されているため、民主労総の集会が違法・暴力の様相を呈していても、現場で積極的な対応がしにくくなっている」と語った。
同日午後6時45分ごろ、大統領官邸付近の漢江鎮駅に全農のトラクターやデモ隊が到着すると、デモ参加者たちは「尹錫悦を逮捕せよ」とシュプレヒコールを上げた。全国女性農民会総連合のイ・チュンソン政策委員長は「尹錫悦の足元までトラクターで乗り込んだ。徹夜闘争があったから勝利することができた」と言った。
漢江鎮駅前の道路3-4車線分を占有して行われたデモには、主催側の推計で1万人、警察の推計で3000人が参加した。トラクターが到着すると、彼らは新たな行進はせずに解散した。
この週末の警察とデモ隊の対峙により、相当数のデモ参加者が低体温症などを訴えて病院に搬送された。警察は「今後、集会・デモ時に人命にかかわる被害がないよう万全を期する」と述べた。
ク・アモ記者、安重顕(アン・ジュンヒョン)記者、チャン・ユン記者