台湾、F35最大60機など150億ドル規模の米国兵器購入を計画 英紙報道

トランプ政権第1期で実現した過去最大の210億ドルに続き、150億ドル分のパッケージ購入を考慮
中国は米F35に対応するJ35のデモフライトを初公開

 台湾はトランプ政権時代の2019年から20年にかけて、80億ドル(1兆2300億円)相当のF16V戦闘機と20億ドル(約3100億円)規模のM1A2Tエイブラムス戦車、23億7000万ドル(約3700億円)相当の海岸侵入阻止用ハープーン・ミサイル・システムなど、併せて210億ドル(約3兆2400億円)の米国製兵器を買い入れた。しかしバイデン政権は、ずうたいの大きい戦闘的な武器よりも、中国の攻撃に柔軟に対処できるよう、機動性が強化された安価な武器を優先的に購入する方向へと台湾を導き、計70億ドル(約1兆1000億円)相当の武器販売を承認した。

 これに関連してクリンク氏は、FT紙に「台湾は弾薬・指揮統制システム・対空ミサイル防御システムなどを購入希望品目において優先視すべき」とし「F35の購入要請は作戦上、また財政的に、理解できない」と語った。米台ビジネス評議会のルパート・ハモンド・チェンバース会長は、台湾による大規な米国製兵器購入は「トランプ新政権との関係において正しく第一歩を踏み出そうとする、保証金の支払いのような性格に映るかもしれない」と語った。

■米F35を「模倣した」J35

 一方、中国は独自開発したステルス戦闘機J35を珠海エアショーで公開した。これまでは開発段階のデザインやぼんやりした写真しか公開していなかった。J35は、見た目はF35と極めてよく似ているが、垂直離着陸機能はないといわれている。また、実際のステルス性能や電子装備、作戦能力は依然としてベールに包まれている。中国が今年6月に進水させた3番目の空母「福建」に搭載される可能性が高い。

 J35は、中国が2017年に実戦配備した初の第5世代ステルス戦闘機「殲20(J20)」より軽く、価格も安いといわれている。中国のJ20とJ35は、外見の上では米国のF22とF35に比較される。

 しかし米国の軍事専門家らは、中国がF35をはじめとする米国の先端戦闘機の機密データを盗んで模倣製造したのは明らかだが、F35は世界で最も複雑な武器システムであって、全般的なデザインや部品はまねできてもF35の性能をコピーしたというのは完全に誤った情報だ、と語った。

李哲民(イ・チョルミン)記者

【写真】米F35にそっくりと話題…中国J35

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