モンペには勝てません…学級担任を辞める韓国の教員、3年で2倍に

昨年は124人が辞退

 教員団体は、教権侵害などに伴う教師たちの意欲喪失を、担任交代が増加する原因と指摘する。業務上の負担は大きいが、担任に対する手当は少なく、保護者が学校での生活に過度に介入するケースが多いためだ。もともと教師たち、特に担任をほぼ必然的に任されてきた小学校の教師たちの間で担任を引き受けるということは、生徒数十人の学業や生活態度、価値観の形成など全般を指導し世話するという責任が伴うことから、一種のプライドと見なされてきた。34年にわたって小学校教師として活躍している50代のイさんは「教師になったばかりのころは、校内事情などで担任を引き受けられないことがあれば、腹が立って一日中泣いていた」とし「しかし、最近の教師たちは互いに担任を引き受けまいとしている」と話す。

 小学校教師として23年の経歴を持つハンさんは「宿題をしてこなかった子どもたちに休み時間に宿題をさせながら、『子どもたちの休み時間を奪って無理やり課題をさせたとして、児童虐待で告発されるのではないか』という恐怖に襲われる」と語った。教室の後ろで口論している女子生徒たちに担任が教室の前の離れた所から「心の優しい人たちは友人と争ったりしません」と繰り返し叫んだという笑うに笑えないケースもある。争いごとを近くで止めたり叱ったりすると、児童虐待として通報されかねないためだ。実際に小学校教師のBさんは「生徒からのあいさつにきちんと応対しなかった」とし、児童虐待の容疑で警察に通報された。

 教師労働組合連盟の関係者は「保護者が直接教師に暴言などを浴びせることがないように、中間段階として教師と保護者の間に苦情を担当する専門部署を設置することで教師を保護する案を、優先課題として検討すべき」と話した。

キム・ギョンウン記者

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