韓国が「国債先進国クラブ」入り、期待される効果とは

 韓国国債が世界の金融市場で機関投資家の「ショッピングリスト」に公式に含まれた。2兆5000億ドルの資金を動かす世界最大の債券指数である「世界国債インデックス(WGBI)」に韓国が組み入れられることが決まったのだ。

 世界的な指数算出会社であるFTSEラッセルは9日、2025年11月から韓国をWGBIに組み入れる予定であることを明らかにした。2022年9月に組み入れ直前の段階である「ウォッチリスト」に指定されてから2年目での決定だ。韓国のWGBIへの組み入れ比率は2%台になると推定される。それによって流入すると予想される海外資金は約75兆ウォン(約8兆3000億円)。韓国政府は、韓国国債に対する海外の関心が高まったことによる効果まで考慮すると、最大90兆ウォンに達する外国資金が韓国の国債市場に流入すると期待している。

 これまでWGBIに組み入れられた国は25カ国で、米国、英国、日本などの金融先進国のほか、中国、メキシコ、南アフリカなど各地域を代表する国が含まれる。このため、WGBIに含まれれば、世界を代表する金融市場と評価されたことを意味する。

 今後WGBIを基準に資金を配分する海外の資金が大規模に韓国債券市場に流入すれば、ウォン資金が需要が増え、対ドルでウォン高が進むと予想される。大統領室関係者は「韓国国債が名実共に先進国水準と認められたものだ」とし、「韓国企業の資金調達コストを低下させ、外国為替市場を安定させる効果も期待される」と話した。

 WGBIは世界最大の債券指数だ。ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合指数(BBGA)、JPモルガン・国債インデックス–エマージング・マーケッツ(GBI-EM)と並ぶ世界3大債券指数と呼ばれるが、その中で最も権威がある。WGBIに組み入れられただけでも巨額の海外資金の流入が期待される理由だ。崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政部長官は「今回の組み入れは韓国国債市場が名実共に適正評価を受けたことを意味する。世界10位圏である韓国経済の体格に合わせて債券市場に対する評価が見直された」と述べた。

 WGBIへの韓国国債の組み入れ比率は2.22%になると推定される。米国、日本、中国、フランス、イタリア、ドイツ、英国、スペインに次ぐ9番目の規模だ。

■外為市場の取引延長、外国人規制緩和が奏功

 今回のWGBI組み入れ決定は「サプライズ」として受け止められている。ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーなど世界的な投資銀行が今回、韓国の指数組み入れは困難と予想していたためだ。韓国は2022年9月の報告書で組み入れ候補である「ウォッチリスト」に含まれて以後、ずっと組み入れを目指してきたが、今年3月まで3回にわたり実現しなかった。国債発行規模(500億ドル以上)や信用格付け(S&P基準Aマイナス以上)という基準は満たしたが、外国人に対する規制が多い点が障害となった。

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