斗山は15日に蚕室野球場に掲げられた日章旗も下ろした。プロ野球チームはどこも所属する外国人選手を歓迎する意味合いからその国の国旗を球場に掲げており、斗山も20年にわたりこの慣例を守ってきた。ところが今回一部から「光復節に日章旗を掲げるなどあり得ない」との抗議があり、斗山はこれを受け入れた。斗山も当初は「政治とスポーツは別とする国際オリンピック委員会(IOC)の原則に従い日章旗を掲揚する」としていたが、翌日には「太極旗(韓国の国旗)を除く全ての国の国旗を降ろす」として方針を変えた。
これが海外で行われれば人種差別として大きな問題になりかねない。2021年には孫興ミン(ソン・フンミン)に対し英国の一部ファンがSNSで「家に帰って犬肉でも食ってろ」「小さい目の黄色人種」「中国の演技大賞候補」などヘイト的な攻撃を立て続けに行い、またスペインのレアルマドリードのFWビニシウス・ジュニオールは「猿」などと侮辱された。今回の一連の行為もこれらと大差ないと考えられるからだ。海外の競技団体はこの種の行為に対しては多様で厳格な懲戒を下している。
韓国プロ野球(KBO)も規約第151条で「選手やチーム、コーチングスタッフなどが宗教、人種、性別などを理由に試合以外で品位を傷つける行為を行い、社会的に物議を醸した場合は失格処分、職務停止、参加活動停止、出場停止、制裁金あるいは警告などの処分を下すことができる」と定めている。昨年6月に韓国プロサッカー連盟はかつて全北現代で活躍したタイ代表のDFササラック・ハイプラコーンへの人種差別的なコメント(肌の色への言及)をSNSに掲示した朴鎔宇(パク・ヨンウ)、イ・ギュソン、李明載(イ・ミョンジェ)に出場停止1試合、制裁金1500万ウォン(約160万円)の支払いを命じた。当時連盟は「人種の特性で選手を区分するとか、冗談のネタにすることも人種差別あるいは人権侵害に相当すると判断した」と説明した。
ペ・ジュンヨン記者