-北朝鮮にいた時に取り締まられた経験は?
「小学校3年生の時、姉の携帯電話を持って外に出て、保安員に見つかった。姉が友達の電話番号をニックネームで保存していたことが問題になった。『ニックネームは使うな』ということだ。家に帰らせてくれなくて、すごく泣いた記憶がある」(ハンさん)
「約10年前までは、韓国ドラマを見てバレると、30-50ドル(現在のレートで約4800-8000円)で解決できたが、今はものすごく上がった。みんな冗談半分で『韓国ドラマを見るためには横に1万ドルは置いておいてから見なければ』と言っている」(ハンさん)
-学校の授業はどうでしたか?
「学校で『金日成(キム・イルソン=主席)・金正日(キム・ジョンイル=前総書記)革命の歴史』を教わるが、本当に無駄なことを無理やり覚えさせられた。よく知らないし、見たこともない金日成・金正日時代という昔のことを全部覚えなければならなかった」(ハンさん)
-金正恩氏はよくキム・ジュエさんを連れて歩いているが…。
「みんな良く思っていないと思う。おじいさんぐらいの年齢に当たる軍の幹部が子どもの前でひざまずいて話すなんて、いったい何なの」(チョンさん)
「北朝鮮にキム・ジュエのように肉付きのいい子はあまりいない。金正恩が『握り飯(質素な食事の象徴)を食べている』と言っても、北朝鮮の人々は信じないだろう」(シンさん)
-北朝鮮が汚物風船を飛ばしたことについてはどう思いますか?
「紙も不足している国で、生計を立てるのに忙しい人たちを集めて、しなくてもいいことをさせたと思うと、いい気持ちはしなかった。同年代の人たちも動員されたと思う」(チョンさん)
-韓国に来て、暮らしてみてどうですか?
「ここに来て、北朝鮮は社会主義ではなく『資本主義』だったことがはっきり分かった。どのみち、それぞれが市場でお金を稼いで生きていかなければならなかったし、国がしてくれることは何もなかった。少しでももっと早くに脱北できなかったことが残念なだけだ」(ハンさん)
キム・ミンソ記者