天安門事件の生き証人・周鋒鎖氏「中国共産党の統制は非常に厳しく若者は事件を知らない」 米聴聞会で証言

中国政府の指名手配5位の周鋒鎖氏
「白紙デモ」に参加した大学生も顔を隠して証言
米国議会は人権問題で中国を圧迫

 今回の聴聞会には実際に白紙デモに参加した中国出身のコロンビア大学の学生も参加した。カリンと名乗るこの学生は、中国にいる家族が中国政府から報復を受ける恐れがあるため、顔を隠して会場に現れた。カリンは「(中国政府の監視から逃れて)公開の席で証言することは怖い。しかし仲間の学生活動家はすでに共産党の要員から脅迫やいじめ、ひどいときは身体的な暴行まで経験した。その苦しみの方が何十倍も大きいだろう」「たとえ中国の公安当局が私たちの親や家族を突き止めたとしても、この場で証言できる機会を与えてくれたことにもっと感謝したい」と述べた。カリンはさらに「(海外に留学する)中国人学生に対する中国政府の弾圧はさらに強まっている。米国の支援がこれまで以上に重要だ」と訴えた。

 聴聞会を主催したCECCで共同議長を務めるクリス・スミス下院議員(共和党)は「中国共産党は今この瞬間にも無慈悲に人権を踏みにじり、反人道的犯罪を繰り返している」「米国、そして自由を愛する全ての人は中立を守るわけにはいかない」と呼びかけた。その上でスミス議員は「天安門広場で人民解放軍の戦車に立ち向かった『戦車マン』の側に立つか、あるいは戦車(中国人民解放軍)の側に立つか二つに一つを選択しなければならない。中間はない」と指摘した。

 天安門事件翌日の1989年6月5日、中国人民解放軍は戦車で天安門広場に入った際、1人の男性が素手でこれに立ち向かった。中国政府はこの「戦車マン」が国際社会に知られることを何としても阻止しようとしたが、外信記者らがこの様子を撮影していた。この人物が誰かは特定されていないが、今も共産党の弾圧に対する抵抗のシンボルとして記憶されている。

ワシントン=イ・ミンソク特派員

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