LINEはLINEペイを活用し、電子商取引(EC)の「LINEショッピング」を拡大している。LINEショッピングは出店業者がLINE経由で商品を売買できるようにするプラットフォームで、4700万人以上の月間ユーザーを確保している。メッセンジャーサービスの特性上、接続回数が多いだけでなく、検索やショッピングを連携し、相乗効果を上げやすいからだ。LINEは映像で商品を推薦するライブコマースとメッセンジャーの友人に商品を送ることができるプレゼントなど関連サービスを追加し、ビジネス生態系を拡張している。
LINEの課題はユーザーがプラットフォーム上にさらに長時間留まり、メッセンジャー、ショッピング、決済などを利用するように、従来のサービスを高度化しながら、新しいコンテンツを提供することだ。そのため、LINEは短い映像(ショートフォーム)プラットフォームである「LINE VOOM(ブーム)」の提供を開始した。他のユーザーがアップロードしたが動画を推薦、シェアすることができ、アクセス数に応じて収益を受け取れる。それ以外にも非対面診療サービス「LINEドクター」、音楽ストリーミングサービス「LINEミュージック」、コンビニや飲食店などで利用できる「LINEクーポン」などにサービス分野を拡大している。
■ネイバーの技術がベース
LINEのサービスはLINEが独自に開発したものだが、一部にはネイバーの技術が採用されている。例えば、簡易決済とメンバーシップなどを集約したフィンテック総合サービス「LINEウォレット」にはネイバーのアルゴリズム技術が使われている。ユーザーの行動パターンと特性を分析し、グループ化した後、LINEのSNSデータを加味し、推薦アルゴリズムの正確性を高める。
LINEショッピングにはネイバーのAI商品推薦システム「AiTEMS」が適用された。スマートフォンのカメラで納付書を撮影し、公共料金を支払うLINEペイの機能は、ネイバーが高度な光学文字認識(OCR)技術に基づき開発した。このため、株式売却でLINEに対するネイバーの影響力が低下しても、当面LINEヤフーはネイバーの技術に依存せざるを得ないと分析されている。日本国立情報学研究所の佐藤一郎教授は最近、朝日新聞に対し、「LINEヤフーは技術革新を推進したが、ネイバーとの技術力の差がまだ大きい。1年、2年では埋められない水準だ」と話した。
ファン・ギュラク記者