英議員「第2次世界大戦直前の1937年と似ている」…149カ国中102カ国で軍備増強

「二つの戦争」で…無限の軍備競争

英議員「第2次世界大戦直前の1937年と似ている」…149カ国中102カ国で軍備増強

 ウクライナとパレスチナ・ガザ地区で起きている「二つの戦争」を筆頭に、地球上の各所で軍事的緊張感が高まり、世界各国の無限軍備競争が始まった。第2次世界大戦後、米国と旧ソ連の両国が核兵器を中心に競争を繰り広げた冷戦時代とは異なり、今回は欧州・アフリカ・アジア・中南米など大部分の国々が、おのおの生きる道を探る軍備増強競争を繰り広げている。

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 今年11月に行われる米国大統領選挙の共和党大統領選ランナー、ドナルド・トランプ前大統領が「韓国や北大西洋条約機構(NATO)など同盟に対する軍事支援まで減らすこともあり得る」と脅しをかけていることから、軍備増強の出血競争は熾烈(しれつ)になる様相を見せている。フィンランド・スウェーデンはロシアが2022年にウクライナを侵攻したことを受け、中立国としての長い伝統を捨てて軍事同盟NATOに加盟し、その後は軍備支出を増やしている。アフリカや中南米の一部の国は、内戦が起きた余波で軍事関連の支出が大幅に増えた。英国のトビアス・エルウッド議員(保守党)は最近、「ポリティコ」誌のインタビューで「世界は(第2次世界大戦直前の)1937年と似ているという印象がある」と語った。

 5月2日、本紙がスウェーデン政府の安全保障研究機関である「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)」の実質軍事費支出(為替レート・物価を反映して換算した規模)集計現況を分析した結果、軍事費が集計された149カ国中102カ国(69%)が2023年の軍事費支出を前年より増やしていることが判明した。世界の3分の2が軍備を増やしているのだ。ウクライナ戦争が始まった22年の時点では、こうした軍備増強が見られたのは世界の2分の1(74カ国、50%)にとどまっていたのに、それから1年で30カ国近く増えた。実質軍備支出増加額の1位・2位になった国は戦争中のロシア(241億ドル=現在のレートで約3兆7000億円。以下同じ)とウクライナ(209億ドル=約3兆2000億円)だった。22年の前年比実質軍備支出が減っていた米国は、ウクライナ・イスラエル支援と両岸問題(中国と台湾)関連の軍事活動が大幅に増加したことで、23年の実質支出は増加に転じた。

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