10日午後6時、野党全体で190議席前後を獲得する可能性があるという地上波テレビ3局(KBS・MBC・SBS)の出口調査結果が発表されると、ソウル・汝矣島の国会議員会館に設けられた民主党選挙状況室は沸き立った。
李在明(イ・ジェミョン)代表は午後5時50分、状況室入りした。李代表と李海瓚(イ・ヘチャン)常任共同選挙対策委員長は、圧倒的な勝利予測にもやや固い表情で拍手を送った。民主党候補の優勢を伝える小選挙区の出口調査結果が発表されるたびに、場内は歓呼と拍手に包まれた。李代表にも笑みが見え始めた。李代表は京畿道水原丁選挙区で金俊爀(キム・ジュンヒョク)氏がリードしているという報道に拍手を送った。釜山市沙下乙選挙区で李在星(イ・ジェソン)氏の敗北が予想されるという結果には溜息を漏らした。ソウル江南地区や釜山市などで国民の力の候補がリードしているとの結果には首をかしげた。
30分ほど開票特番を見守った李代表は、済州道済州乙選挙区で金翰奎(キム・ハンギュ)の優位が予測されると、「韓国国民の選択を謙虚な気持ちで最後まで見守る」と述べた後、深く一礼した。「圧勝を予想したか」といった取材陣の質問に答えずに状況室を離れた。
今回の総選挙勝利で民主党は2021年の地方再・補選、22年の大統領選と統一地方選での3連敗の雪辱を果たした。民主党は21年再·補選でソウル市長、釜山市長の座を国民の力に譲った。22年の大統領選では李在明氏が尹錫悦(ユン・ソンニョル)現大統領にわずか0.73ポイントの得票差で敗れた。同年の統一地方選でも17の広域自治体首長のうち12のポストを国民の力が獲得した。
李代表は大統領選敗北から4カ月後の22年8月、民主党代表に選出された。大庄洞事件など「司法リスク」に足を引っ張られた状態での総選挙指揮は無理だという指摘が相次いだ。検察は最大野党を率いる李代表に対する逮捕状を2回請求した。昨年2月に否決された李代表逮捕同意案が9月に可決され、李代表は最大の政治的危機を迎えた。党内の反主流派は李代表の辞任を要求し続けた。