千葉県浦安市も新たな財源として宿泊税を導入するため、学識経験者や事業者による外部検討委員会を新年度から発足させるという。浦安市には日本の観光名所の一つであるディズニーリゾートがある。浦安市の内田悦嗣市長は先月8日の会見で「ディズニーリゾートのある地域では観光客が急増しており、インフラ整備に巨額の費用が必要になっている」とした上で、上記の方針を明らかにした。さらに宮城県仙台市、静岡県熱海市、愛知県常滑市、青森県弘前市、秋田県秋田市、熊本県熊本市、長野県白馬村なども宿泊税導入に向けた検討をすでに開始している。現在日本で宿泊税が導入されている地域は東京都、大阪府、京都市、金沢市など9カ所だが、今後は少なくとも17カ所に増える見通しだ。
日本旅行を専門に扱うトラベルジャーナルは「インバウンド(外国人による国内消費)需要が爆発的に増えている全国各地で宿泊税導入に向けた議論が進んでいる」と報じた。東国大学ホテル観光経営学科のチェ・ジョンジャ教授は「米国や欧州など観光先進国では以前から外国人観光客を対象に宿泊税などのいわゆる『観光税』を徴収してきた」とした上で「当分は観光客が費用負担が重くなったと感じるので反発が起こるかもしれないが、長い目で見れば観光による収益を地元の地域に還元し、環境保全に必要な費用を賄えるので、人気の高い観光都市を中心に(観光税)導入の動きは広がるだろう」と予想した。
東京都から比較的近く、観光地としても有名な日本で最も高い山の富士山でもオーバーツーリズム解消に向け山梨県が新たに通行料制度を導入する計画だ。コロナ渦後は外国人観光客を含め1日3000人以上の登山客が訪れ、ごみの無断投棄や路上喫煙などへの不満が高まっているからだ。富士山のある山梨県議会は今月4日、富士登山道で難易度が最も低く、外国人が特に多く利用する吉田ルートで1日当たり2000円の通行料を徴収する条例を全会一致で可決した。
富士山では現在登山客が自ら支払う形の富士山保全協力金(1人当たり1000円)が集められているが、上記の条例で登山客の負担は最大3000円にまで増えることになる。この追加の通行料は7月から徴収が始まり、山梨県はこれにより7-9月だけでおよそ3億円を新たに徴収できると見込んでいる。富士山で通行料を強制的に徴収するこの制度については日本国内でも「行き過ぎ」との指摘が相次いでいるが、これに対して山梨県の長崎幸太郎知事は「ラーメンの1杯2000円に対して富士山の価値はこんなに低いのか」「2000円を負担しても十分満足できる登山環境をつくることが目的で、安ければ安い方がいいという考え方から決別すべきだ」と反論した。
金東炫(キム・ドンヒョン)記者