座って撃て! 軍隊で射撃訓練のときに聞いていた掛け声が、最近では家庭で響き渡る。トイレで小用を足すときに、妻が夫に「座ってして」(韓国語では「座って撃て」と同じ表現)と命令(?)するのだ。一部の夫は「それでも男にはプライドがあるだろ」と抵抗して立って用を足す。
韓国人男性に聞く「家で座って用を足しますか?」「座って用を足す理由は?」
しかし、大勢はすでに決したようだ。最近では「座って用を足す方がはるかに清潔だし家族のためでもある」という男性が少なくない。世界的にも「座って用を足す」派が増えている。欧州では既に2010年代から北欧の国々を中心に、座って用を足す文化が定着している。
最近、英国の世論調査機関「YouGov」が欧州や米国、南米など14カ国の男性を対象に調査した結果、ドイツはなんと62%が座って用を足すと答え、1位に立った。一時は、座って用を足す男性を意味する「ジッツピンクラー(Sitzpinkler)」という言葉が軟弱な男性を意味する風潮もあったが、現在のドイツでは「座って用を足す」ことが日常的になったのだ。2位のスウェーデンは50%、3位のデンマークも44%に達した。日本でも3年前に155人を対象に実施したアンケート調査で「座って用を足す」人が70%に上った。
■韓国の男性は46%が「座ってする」
それでは、韓国はどうだろうか。本紙の週末セクション「とにかく、週末」はSMエンターテインメントの関連会社SM C&Cの調査プラットフォーム「ティリオン・プロ」に依頼して調査を実施。20-60代の男性1005人を対象にアンケート調査を行ったところ、半数に近い46%が「家では座って用を足す」と答えた。座って用を足すと答えた464人のうち74%は「最近数年間で、座ってするように習慣を変えた」と答えた。増加傾向が続いていることから、近い将来「家のトイレ=座ってする」が常識になる可能性が高い。
年齢が上がるほど、座って用を足す男性が多かった。20代の回答者のうち「座ってする」と答えた人は37%だったが、30代は44%、40代は43%、50代は53%、60代は54%だった。ある泌尿器科専門医は「年齢が上がるにつれ排尿時の勢いが弱くなり、残尿が増えるため、立って排尿すると周囲へ飛び散ったり床にしたたり落ちたりしてしまう」「座ってすれば、立ってするときよりも腹に力が入り、腹圧を高めて排尿しやすくなるため座ってする方を好むのではないか」と話した。
しかし、インターネット上では「妻に小言を言われるため仕方なく投降した」と打ち明ける人が多い。本当だろうか。座って用を足す理由(複数回答)を尋ねると「衛生上、より清潔なため」という答えが56%で最も多かった。「妻または家族に言われたため」は29%で3分の1以下だった。「座ってする方が楽だから」は32%だった。
会社など多数の人が利用するトイレではどうだろうか。この場合は「座ってする」よりも「立ってする」人が明らかに多かった。「公共のトイレでも座ってする」は回答者全体の29%にとどまった。「家では座ってするが、公共のトイレでは立ってする」という答えも全体の33%で、家で座って用を足す男性の71%を占めた。
場所によって姿勢が変わる理由(複数回答)は「公共のトイレでは(座る)必要性を感じない」が54%で最も多く、次いで「便器が衛生的ではないから」(45%)、「家族に言われないから」(10%)の順だった。
家と公共のトイレ、どちらも座って用を足す回答者13%のうち、44%(複数回答)は「座ってする方が楽だから」と答えた。「便器が非衛生的だと思うから」という答えも41%に上った。