韓国国防部(省に相当)の申源湜(シン・ウォンシク)は同日のあいさつで、「今、我々は冷戦以降、最も厳しいグローバル安保状況に直面している。(北朝鮮の総書記)金正恩(キム・ジョンウン)氏は『あらゆる手段と力を総動員して大韓民国を完全に焦土化する』と公の場で脅迫した」と語り、今後は韓米日3カ国の安保協力をさらに発展させるだろうと述べた。
ブルッキングス研究所のロバート・アインホーン・シニアフェローは「北朝鮮とロシアの密着ぶりは以前とは違う次元で展開されている。かつてロシアは北朝鮮のことを『資産』ではなく『負債』のように考えていた。しかし、今は北朝鮮のことを米国との競争で戦略的価値のあるパートナーとみている。現在の密接な朝露関係は便宜にともなう一時的結合ではなく、米国に対抗するため中国と共に歩むという長期的戦略の変化だ」と分析した。
韓国国防部の咸炯弼(ハム・ヒョンピル)元北朝鮮核対応政策課長(陸軍大佐)は「北朝鮮がロシアの支援を受けて核・ミサイル開発への道をたどれば、核心的な兵器の完成速度を大幅に繰り上げることができる。北朝鮮はさまざまな発射手段により、少なくとも300発以上の核戦力を保有するものと予測される。これは350発前後の核戦力を持つ英国やフランスのレベルに近い」と言った。150-200発程度のインドやパキスタンよりも北朝鮮の方がより大きな規模の核戦力をまもなく持つことになるだろうという意味だ。
イ・ジョンウン元韓国陸軍戦略ミサイル司令官(予備役中将)は「北朝鮮は韓米に対して、核による脅しと瀬戸際戦術により『平時でも戦時でも完全な勝利は達成できない』という認識を植え付け、優位に立とうとするだろう。これは、中国が米国に対して使っている戦略を踏襲するものだ」と述べた。
盧錫祚(ノ・ソクチョ)記者