2013年に「韓国経済が成長の限界に直面した」という内容のリポートを発表し、韓国経済を徐々に加熱される「鍋の中のカエル」に例えて注目された世界的なコンサルティング会社マッキンゼーが10年ぶりに続編を出した。
マッキンゼーは12月11日、「韓国の次の上昇曲線(Korea's next S-curve)」と題するリポートで「労働生産性低下と国家基幹産業のグローバル競争激化などで鍋の中の沸いた湯の温度がよりさらに上がった」とし「温度が下がることばかり待たず、思い切って沸騰した湯からカエルを取り出す時だ」と主張した。韓国経済の枠組みを大幅に変えてこそ、新たな飛躍が期待できるという意味だ。マッキンゼーは「カエルがより大きな舞台で思う存分飛び跳ねられるような枠組みをつくらなければならない」とし「果敢な試みと変化が韓国を2040年に1人当たり国内総生産(GDP)7万ドル、世界7大経済大国に飛躍させるだろう」と指摘した。
■グローバル先導技術8年で36分野から4分野に
マッキンゼーは現在の韓国経済の問題点を低い労働生産性と産業競争力に見いだした。韓国の1週間当たり労働時間は36.9時間で、米国(34.6時間)、英国(29.3時間)、ドイツ(25.7時間)など先進国に比べ長いが、労働時間当たりGDPは52.4ドル、ドイツ(87.3ドル)、米国(87.2ドル)、英国(74.3ドル)より著しく低い。雇用人材の20%を占める上位10大企業グループがGDPの60%を占めるなど、大企業と中小企業の労働生産性格差も経済成長を妨げる要因として指摘された。マッキンゼーは「韓国が他の先進国より生産的ではない方式で長時間働いているほか、韓国の産業構造が低付加価値部門に重点を置いていることを意味する」と診断した。
韓国の産業競争力も低下している。韓国科学技術評価院は2012年、国家戦略技術120分野のうち「超精密ディスプレー工程および設備技術」「超高集積半導体工程および設備技術」など36の分野で韓国が世界市場で「先導」していると評価した。しかし、20年には「大容量長寿命二次電池技術」など4分野のみに減少した。一方、「後発」と評価された分野は同じ期間1分野から13分野に増加した。マッキンゼーは「先進国との技術格差が縮まらない状況で中国など後発国が急速に力を付けている」とし、「韓国が技術力を積極的に育成しなければ、国家レベルの競争力を失う恐れがある」と指摘した。