■各国が生産を増やす中…地道にやってきた韓国防衛産業にチャンス
現在、「世界10大武器輸出国」は米・露・仏・中・独・伊・英・西・韓・イスラエルの順となっている(最近5年間の武器輸出シェア基準)。武器の需要が増える中、世界最大の武器輸出国である米国は、直前5年間と比べて武器輸出が前年比14%増となり、フランスは44%増えた。逆に世界第2位・第4位のロシアと中国は、西側の制裁によりそれぞれ31%、23%減少した。こうした状況が、韓国にとってはチャンスとして作用している。北朝鮮と休戦状態にあり、技術力と生産能力を持ち続けてきた韓国は、輸出成長率が74%と10大輸出国の中で最も高い国に挙げられる。
米国はM1A2エイブラムス戦車、戦術輸送機C130、第5世代戦闘機F35、艦対空・空対空・地対艦ミサイルなど通常兵器から先端兵器に至るまで網羅し、友邦国に輸出している。ロッキード・マーチン、ジェネラル・ダイナミクス、RTXなど米国の防衛産業各社は最近、生産量を急激に増やしている。防衛産業界の関係者は「戦車の強者、ドイツのラインメタルは、これまで工場を遊ばせていたが、遅ればせながら再稼働のための設備整備に入るなど、各グローバル企業が先を争って生産設備を手入れしている」とし「地道にこの産業を維持してきた韓国に、大きなチャンスが訪れた」と語った。韓国は、地上火力の主要兵器システムで特に競争力を有し、輸出が大きく伸びている。海軍・空軍用兵器も、中進国にとどまらず先進国を攻略しつつある。韓国が保有する主要武器システムおよそ70種類のうち30種類余りは、米国の同種の武器を100とした場合、90以上の競争力を持つ-という分析もある。専門家らは、韓国の防衛産業輸出が拡大すれば整備・運用面での需要が増えて産業自体も大きくなるだけでなく、韓国の武器システムを活用する友邦国が増えるという効果も期待できるとみている。チェ・ウソク防産学会長は「防衛関連企業は新冷戦時代においては自由民主主義国の防衛能力を強化し、民主主義を守護する役割を果たす」と語った。
柳井(リュ・ジョン)記者、イ・ジョング記者