複数の韓国農民団体が「団結行事」を口実に地方自治体から補助金の交付を受け、これを尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権打倒集会参加者の交通費などに使っていたことが分かった。
【写真】全国農民会総連盟などが参加した「尹錫悦政権退陣」7・15汎国民大会
韓国与党・国民の力の洪文杓(ホン・ムンピョ)議員が韓国農林水産部(省に相当)や全国の地方自治体から提出を受け公開した資料によると、全国女性農民会は尹錫悦政権発足後に交付を受けた補助金で農民大会などを開催し、政権退陣を訴えた。この団体は「女性農民の権利伸張」などを掲げて活動している。
女性農民会は今年7月14日、光州全羅南道女性農民の団結行事を開催する名目で全羅南道から1000万ウォン(約110万円)の補助金を受け取った。補助金申請の際に申告した事業は団結行事と主題討論だった。
女性農民会はこの補助金を使って光州市内で7月14日に行事を開催し、翌日ソウル光化門に移動し全国農民大会を開催した。
この二つの行事ではいずれも尹錫悦政権退陣を求める声が上がった。とりわけ7月15日の全国農民大会では演壇で「狂犬にはこん棒が薬」「朴槿恵(パク・クンヘ)を引きずり下ろしたように尹錫悦を引きずり下ろそう」などの発言も飛び出した。女性農民会は行事後、補助金を講師料、バスのレンタル料金、会場使用料などに使った。
女性農民会はさらに8月23日にソウル市庁前で光州全羅南道女性農民全国大会を開催する名目で全羅南道から1000万ウォンの補助金を受け取っていた。その際申告された事業内容は「事前教育」と「街頭行進」だった。
この行事でも尹錫悦政権退陣を求めるスローガンが何度も叫ばれた。女性農民会は行事後に補助金をバスのレンタル料金、講師料、広報費用などに使用したと報告した。
昨年も女性農民会はソウル汝矣島で「光州全南女性農民全国大会」開催名目で全羅南道から1000万ウォンの補助金を受け取った。申告された事業内容は事前教育と街頭行進だった。