全世界でコロナが流行する中でも、危険な地域に派遣される兵士らの安全について、「韓国軍は軽く考えている」との批判も相次いでいる。韓国軍は「今年2月に清海部隊34陣を派遣する前に隊員全員に対してPCR検査を行ったところ、全員が陰性だった」と説明した。外部と隔離された状態で生活する艦艇の特性から、隊員たち全員が陰性だったので安心したというのだ。しかし現地の港湾で物資などを積み込む際にウイルスが入り込む可能性については深く検討しなかったようだ。実際に文武大王では先月28日から1日まで寄港地に立ち寄った後から一部乗組員に風邪の症状が出始めた。
韓国軍は今年4月から兵士らに対するコロナワクチンの接種を開始したが、清海部隊に対してはワクチンの輸送などは検討しなかったという。ある政界関係者は「韓国は開発途上国でもないのに、派遣先の現場にいる兵士たちへのワクチン接種を検討しなかったことは、軍上層部の職務怠慢だ」と批判した。上記の韓国軍関係者は「ワクチンの輸送や接種後の副作用への対応計画などを取りまとめるのは簡単なことではなかった」とコメントした。
韓国国防部(省に相当、以下同じ)はこの日「海外に派遣されている1300人以上の兵士のうち、960人(72.6%)はコロナワクチンの接種を終えている」と明らかにした。今回感染者が出た清海部隊34陣と来月交代する35陣もワクチン接種を完了した。大使館など188の海外公館もワクチン接種が行われたのは米国や欧州の先進国を中心におよそ90カ国でのみだという。韓国外交部によると、昨年から最近まで海外の公館で勤務する韓国人職員のうち150人の感染が確認されたようだ。