「90年代生まれは現代韓国で親の身分・資産が受け継がれる最初の世代」

-平昌オリンピックの単一チーム問題も「公正」が課題だった

 「公正と能力主義もあるが、北朝鮮に対する認識の変化が現れたケースだ。『わが民族』は大韓民国に局限して考えている世代。大韓民国で競争し、代表チームが決まったのに、なぜ北朝鮮の選手を入れてやるのかという雰囲気だった。統一についても、大部分は『北朝鮮と組まされてもっと大変な思いをしたくない』と考えている」

-個人主義的という指摘も多い

 「個人主義的であればやらないはずの行動を取っている。ソーシャルメディアで認められようと競争に没頭し、オンラインでの集団行動を通して有名人の逸脱行為を『袋だたき』にする。個人主義であれば、そんな行動は取らないだろう。民族主義的な部分も現れた。最近のSBSドラマ『朝鮮退魔師』を巡る論争や『旭日昇天旗』論争などは、反中・反日感情から出た。民族主義は退潮したとしつつ退潮していないことを示す現象だ」

-90年代生まれはどういう存在なのか

 「6・25戦争の後、同質化された社会で時間がたつにつれ階層分化が進んだ。90年代生まれは、現代韓国において、親世代の階層が受け継がれる最初の世代。学生運動をしていた『586世代』の子どもと違って、当時大学に進学できなかった『56世代』(60年代生まれの50代)の子どもに付与されるチャンスはずっと小さいものになった。低成長の局面が続き、競争は激化する中で、よりよい未来が来るだろうという期待も低い。ソーシャルメディアも剥奪感を育んだ。1970年代の研究を見ると、ソ連でテレビが普及すると農村の人々はモスクワの風景を見て剥奪感を抱いたとある。90年代生まれも、同じ理由で『主体的不幸感』を抱えている」

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