大衆文化コンテンツの質的評価でも、韓国は日本と肩を並べるか、それ以上の立場にある。昨年末、日本の国民的アイドルグループ「嵐」が、防弾少年団のビルボード1位の記録に挑戦したいとして、デビューから21年を経て英語の歌をリリースしたが、ビルボードのシングルチャート300位以内に入ることもできなかった。西江大学新聞放送学科の元容鎮(ウォン・ヨンジン)教授は「韓国の大衆文化産業が日本の影響を受けたことは否定できないが、現在のKポップなど韓国の大衆文化の世界的成功は、日本とは別の道を進んだことで可能だった」と指摘した。
ならば、韓日の大衆文化産業の競争力はどこから差別化が始まったのだろうか。元教授は「(ポップミュージックの場合)ファン層と『孤掌難鳴』(何事も一人では成し遂げ難い)の有無」と語った。例えば韓国のアイドルグループは、最初から動画サイト「ユーチューブ」やツイッターなどデジタルプラットフォーム(サービス)を通して国内・海外のファンと積極的に交流するのが基本だ。逆に日本の芸能プロダクション各社は、実物音盤の販売市場にこだわるあまりデジタルに対する関心は小さく、握手会など既存のビジネスモデルに頼り続けている。誠信女子大メディアコミュニケーション学科のシム・ドゥブ教授は「韓国の大衆文化は全般的に、文化消費者の要求を素早く反映して、いわゆる『趣向を狙い撃つ』コンテンツを作り出している」とし「こうした点は、既存の大衆文化大国を追い越している部分」と語った。