「ママ、家の前にできた『リアルドール体験室』って何?」

 現在政府はリアルドールへの対応で足並みがそろっていない。大法院は2019年6月、リアルドールの輸入を認める判決を下した。アダルト用品輸入業者が税関を相手に輸入通関保留処分の取り消しを求めた訴訟で、大法院は「プライベートな領域の個人活動に国家がなるべく干渉しないことが人間の尊厳と自由を実現する道だ」と指摘した。しかし、大法院判決にもかかわらず、国税庁は「風俗を害する物品」という理由に輸入を認めていない。リアルドールに関する住民の苦情が相次いでいるが、警察も手を出せずにいる。警察関係者は「何度か取り締まってはみたが、検察が大法院の判決を挙げ、全部不起訴処分とするため、取り締まりができない状況だ」と話した。

 一部には「重度の障害者や高齢者など性欲を解消することが難しい人に役立つ」とするプラス効果を指摘する声もある。これについて、ユンキム・ジヨン昌原大教授は「リアルドール体験室は予約制で人形を選ぶことができ、時間当たりのサービスなど性風俗店と経営方法が非常に似ている」とし、「リアルドールは性的欲求の解消というレベルを超え、人間の形状を描写すること自体が目的となっている」と述べた。慶熙大法科大学院(ロースクール)のチョン・ワン教授は「個人のリアルドール使用は認めても、児童の姿のリアルドールやリアルドール体験室まで認めるのかどうかなど、細かく法律をつくる必要がある」と指摘した。

■「世界で最も住みやすい国」2020年版発表、韓国17位、日本は?

カン・ダウン記者 , キム・ドンヒョン記者
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