京畿道水原市内でキムチチゲ専門店をしていたある店主は「1日20件ほどだった配達の注文が5件に減り、売上高も半分以上減った」と話す。小規模店経営者・自営業者68万人が参加しているインターネット・コミュニティー・サイトにも「中国産キムチを使っているという理由で客が減った」という書き込みが相次いでいる。中国産キムチ恐怖症が広がっているのを受け、食品医薬品安全処は「該当の動画に出てくる白菜は輸出用ではない、と中国にある韓国大使館に確認した」と明らかにしたが、騒動は簡単には収まりそうにない。
「中国産キムチが韓国市場を掌握しているのは、大規模な納品が可能な業務用キムチ市場に大企業が参入できないようにしているからだ」という指摘もある。2011年にキムチが中小企業適合業種に指定されたのに続き、2018年末には生計型適合業種に指定され、大手・中堅企業の業務用キムチ市場進出が不可能になった。業界関係者は「零細な中小キムチ製造業者は現実的に見て中国産の白菜を使うしかなく、価格競争力も中国産に押されている。大量生産システムを備えることができる大手企業や中堅企業の市場参入を阻んでいる間に、中国産が業務用キムチ市場を掌握した」と語った。また、一部には「外国のように小皿料理も1皿あたりの料理代を別途に取ったり、キムチチゲのような韓国料理の価格を現実的にしたりする方式ならば、飲食店でも国産キムチを使用することができる」という代案を提示する声もある。韓国の飲食店では普通、メインの料理を1品注文すると、無料の小皿料理が複数付いてくるが、これをそれぞれ有料にしようということだ。