コロナ渦で国境封鎖が長期化し、その影響で外国人観光客による「平壌エクソダス(国外脱出)」が相次いでいる。生活必需品が完全になくなるほど経済難が厳しいからだ。これに先立ちロシアのアレクサンドール・マチェコラ大使は今月8日にメディアとのインタビューで「小麦や砂糖といった基本的な生活必需品さえ買うのは大変だった」「大使館の職員たちは互いに服や靴を交換して子供たちに着せている」と現地の様子を伝えていた。
北朝鮮と国交があるのは161の国と地域だが、平壌に常駐の大使館などを置いている国と国際機関は30ほどだ。その中で英国やドイツなど欧州の大使館は昨年の前半に閉鎖され、つい最近まで大使館を維持してきた国は10カ国ほどだという。これと関連してマチェコラ大使は今月19日、フェイスブックに平壌駐在の大使らがインドネシア大使館に集まった時の様子を伝え、中国、ベトナム、シリアなどの大使ら8人と共に撮影した写真を公開した。
マチェコラ大使は「大使たちはこの集まりで現在の状況について意見交換した」とも伝えたが、それから6日後にロシア大使館の職員8人が撤収したのだ。ある外交筋は「国境封鎖が今後も続いた場合、これ以上は耐えられないという雰囲気が広がったようだ」「残った大使館も規模を縮小するか、運営を暫定的に中断する可能性が高い」との見方を示した。