フェミニズムを掲げる正義党の失墜…一部支持者ら「解党すべき」

正義党の核心的な価値観に反するセクハラ

 今回のセクハラ事件は発生から10日が過ぎるまで、正義党の一部幹部らを除く党執行部のほとんどが最初から知らされていなかったという。これについて党のある関係者は「被害者保護のため静かに調査を行ってきた」と弁解している。正義党はこのように説明はしたものの、セクハラ事件の調査が行われていた今月20日に加害者の金代表が年頭の記者懇談会を開催したことには疑問の声が出ている。金代表はこの懇談会で男性アイドルを性の対象として問題となった「RPS(実在の人物を登場させる創作物)」について「性暴力で女性が苦しんでいる現実を取り繕うために使われてはならない」と述べた。

 正義党が女性の人権や性の平等という問題を常に取り上げ、巨大与野党と加害者に対する審判者を自認してきただけに、今回の事件によって2012年10月の結党以来最大の危機に直面したとの見方もある。正義党は民主労働党発足以来、そのアイデンティティーを巡る内部対立が根強かったにもかかわらず、進歩政党の流れを直接受け継いできたという誇りを強調してきた。ところが正義党の党内インターネット掲示板にはこの日「党代表の辞任で終わるような問題ではない。執行部全員が辞任すべきだ」「悲惨な心情で離党願いを提出した。党費ももう納めない」「党を解散すべきではないか」などの書き込みが相次いだ。シム・サンジョン元代表は「心の底から痛みが押し寄せてくる」として「党の代表が加害者という事実は、党の全てを最底辺から再点検すべきということだ」と述べた。その一方で党内からは「それでも正義党だったから代表を辞任させた。正義党のやり方で対処した」とする前向きな反応も出ている。

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アン・ジュンヨン記者 , イ・スルビ記者
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