金「韓日関係は最悪だ。今であれば、日本の知識人がこのような声明に大挙参加できるだろうか」
和田「雰囲気もかなり変わり、亡くなられた方も3分の1以上だ。あのころのように大勢参加するのは難しい。だが当時共同声明に参加した知識人は学問的信念から乗り出したのだから、時間がたったとしても別に差はないだろう」
金「韓国人は、安倍政権が植民支配に対する反省と省察を受け継いでいないことについて怒っている」
和田「私は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が慰安婦合意を覆したのは問題だと言ってきた。両国政府が行った合意は、やや足りないとしても守るべきだった。日本では、慰安婦合意破棄で韓国を信用しなくなり始めた」
金「安倍首相は韓日知識人が一緒に進めた共同声明をひっくり返した。安倍首相の逆風が狙う『65年体制』固守と韓日知識人声明の新韓日体制は、妥協の余地が全くないのだろうか。知識人声明は、1965年の韓日基本条約第2条(1910年8月22日およびそれ以前に大韓帝国と大日本帝国との間で締結されたすべての条約及び協定は、もはや無効であることが確認される)を『当初から無効とする』とみなす韓国側の意見を受け入れるという『解釈改正』ではないか」
和田「解釈改正という点でみれば新韓日体制だが、条文は改正しないという点では『65年体制』だ。問題は、安倍政権と文在寅政権は既に妥協不可能な犬猿の仲という点だ。安倍政権はコロナ対応失敗で植物状態に近い。支持率が回復する可能性はない。時を待つことを知るのも戦略だ。日本製鉄は安倍政権の意図から脱し、韓国の裁判所の資産差し押さえに対して抗告した。既に韓国大法院のプロセスに乗り換えたということだ」
金「安倍政権の反動に抵抗する日本市民の力を期待できるだろうか」
和田「市民の抵抗は既に始まっている。安倍首相の支持率の急減が証拠だ。平和憲法を守ろうという市民の自信もぐんと増加した」
進行・整理=金基哲(キム・ギチョル)学術専門記者