しかし、少女像を設置する所が増えるにつれ、金運成氏側が「平和の少女像」を過度に商業利用しているという指摘も出ている。金運成夫妻は2011年以降、旧日本大使館前に設置したのと同じ高さ1.3メートルの「平和の少女像」を95体販売し、少なくとも31億ウォン(約2億7700万円)の売り上げがあったと推定されている。その費用は少女像を設置した地域の住民の寄付により負担された。
金運成夫妻は高さ1.3メートルの標準タイプの少女像よりも小さい、高さ10-50センチメートルの少女像も1万体近く売った。まず、2016年2月にインターネットのクラウドファンディングを通じて2万-82万ウォン(約1800-7万3000円)を支援すれば、金額に応じて10-30センチメートルの小さな少女像を発送するという方式だった。2カ月間で9003人が小さな少女像を合計2億6652万ウォン(約2400万円)で買った。これとは別に、全国の小中高校にも標準タイプより小さい少女像を売った。生徒たちの募金を元に「小さな少女像設置運動」が行われた。ソウル・梨花女子高校の歴史サークルが2016年3月、ソーシャル・メディアに「全国の慰安婦被害者の数と同じ239体の小さな少女像を全国の学校に置こう」と呼びかけて他校の参加を促し、1年で239校の生徒たちが参加した。各校によると、高さ30センチメートルの少女像は50万ウォン(約4万5000円)、40センチメートルのものは60万ウォン(約5万4000円)だったという。これを元に計算すると、推定売上高は1億1950万-1億4340万ウォン(約1070万-1280万円)となる。クラウドファンディング販売と学校販売の少女像だけで少なくとも3億8000万ウォン(約3400万円)の売上があったということだ。