【朝鮮日報コラム】二大政党制ではなく日本式「1.5大政党制」の入り口だ

 「地域+3040世代+階層」の規模はどのくらいなのか、今回の選挙を通じて類推することができる。選挙の勝ち負けを分ける首都圏で、共に民主党の得票は未来統合党に比べてソウルで11.4ポイント、京畿道で12.6ポイント、仁川で11.8ポイント上回った。首都圏だけで771万票を得票し、未来統合党を176万票上回った。勝者がすべてを独り占めする小選挙区制で、これだけの票差があれば票を根こそぎ獲得できる。中道層を相当数吸収した李明博(イ・ミョンバク)大統領の特性上、当時は「地域+3040世代+階層」は大きな力を発揮できなかったが、きわめて保守的な朴槿恵(パク・クネ)大統領の当選とその弾劾をきっかけに一変した。4年前の総選挙、大統領選挙、地方選挙を経て「地域+3040世代+階層」は少しずつ固まる傾向を見せている。

 地域間の確執、世代の違い、階層的不満意識は政府の政策に対する賛否議論とは次元を異にする根本的な問題だ。所得主導成長や脱原発、チョ国(チョ・グク)問題、蔚山選挙工作も重要な問題だが、この根本的な問題と向き合う人がどちらを選ぶかは明らかだ。

 未来統合党は今回、再び「江南党」であることが明らかになった。ソウル市の江南は韓国社会において羨望(せんぼう)のまなざしで見られる裕福な人々の住む地域だが、政治的には違和感ないしは反感を持たれる対象でもある。未来統合党は有権者にとって「江南党」として認識されている限り、今後も顔と看板を変えても完敗から脱するのは難しい。「地域+3040世代+階層」が拒否するからだ。

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  • ▲楊相勲(ヤン・サンフン)主筆

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