GSOMIA破棄で韓国企業に対する国際的な信頼性や安全性が低下するという懸念も出ている。 10大グループの幹部は「すぐに影響を受けるわけではないが、大きなダムを崩す恐れのある小さな穴ができたようなものだ。安保問題により『コリア・ディスカウント』(韓国に対する評価が下がること)が発生するのではとみんな心配している」と言った。ある中小企業代表は「これまで日本が騒いでも対話の道が閉ざされたことはなかったが、今となってはこうした期待も難しくなっているのでは」と語った。
■日本、28日以降に追加報復可能
韓国産業界では、「日本がディスプレイ・半導体・機械産業に不可欠な素材を追加で輸出規制したり、関税引き上げや韓国人ビザ発給基準を強化したりするなどの報復措置に出るのではないか」という話もささやかれている。洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政部長官も同日の懇談会で、「GSOMIA終了措置で、今回の輸出制限による経済報復措置を対話で解決していくには困難があるだろう。日本の措置が長期間続き、経済に与える不確実性が高まるかもしれない」と言った。
日本は既に予告した通り、今月28日に韓国をホワイトリスト国から除外し、非戦略物資に対する「キャッチオール規制」を実施する。その後も日本は規制対象品目を増やしたり、規制強度を高めたりするかもしれない。SK証券のハン・デフン研究員は報告書で「日本がすぐに韓国産業界に実質的な被害をもたらす戦略を使用する可能性は高い」としている。事実、日本は半導体原板「シリコンウエハー」をはじめ、半導体回路を描く時に必要な「ブランクマスク」、折りたためる有機EL(有機発光ダイオード)の生産に必要な「シャドウマスク」(FMM=ファインメタルマスク)など、韓国への輸出をさらに規制すれば、今よりも大きな被害を受けることになる。これらも日本への依存度が高い素材だ。