韓日の確執が深まり、国内のあちこちで大小の「反日騒動」が相次いでいる。日本製品を持っていたり、直系の家族の中に日帝強占期の下級公務員がいたりすると、そうした理由だけで進歩系・保守系を問わず抗議と非難の対象になる。与党・共に民主党の李海チャン(イ・ヘチャン)代表が食事をする時に日本酒を飲んでいたことをめぐり、与野党が繰り広げた政界の低質な反日攻防が民間にまで広がったという見方もある。
ソーシャル・メディア上では5日、文在寅(ムン・ジェイン)政権高官らの「日本製自動車保有状況」表が飛び交った。康京和(カン・ギョンファ)外交部長官、金顕哲(キム・ヒョンチョル)元青瓦台経済補佐官、李儀卿(イ・ウィギョン)食品医薬品安全処長ら多数の高官が日本車を持っていたという内容だった。確認の結果、この表はおおむね事実だったが、昨年が基準になっており、昨年から今年にかけて車を処分した公職者もいた。ソーシャル・メディアでは「2020応答せよ、親日派の子孫」という画像も飛び交っている。文大統領の父親は日帝強占期に興南市(現在の北朝鮮咸興市興南)庁で課長を務めていた、など与党系の主要人物たちの父親・祖父が日帝植民統治に協力していたという内容だ。
日本車に対して、自動車整備業者の一部が修理を拒否したり、攻撃を加えたりする事態まで発生、車の所有者たちは自己防衛策を取っている。日産の車を持つチョンさん(30)は先日、車に「日本車、廃車に行く」と書かれたステッカーを貼った。チョンさんは「人に会うたびに『今、日本車に乗っていて大丈夫?』と聞いてくるので」と話す。街では「日本車で申し訳ありません」というステッカーも売れている。