【コラム】文学が韓日外交に与える忠告

 日本の早稲田大学で10年間講義を持った経験のある詩人キム・ウンギョ(淑明女子大学教授)に韓日関係と文学の役割について尋ねた。彼は「政治が極端な方向に走るのを防ぐには、韓日文学の小さな交流を細胞のように増やしていくしかない」と答えた。隔年で開かれてきた韓日クリスチャン作家の集まりをはじめ、日本の大学や書店での文学交流を活発にすべきだということだ。今後は尹東柱と茨木のり子を比較する集まりが企画されているそうだ。先日、東京の大型書店に行ったところ、『82年生まれ、キム・ジヨン』が人気になって以降、韓国文学コーナーが広さ約20坪に拡張されていて驚いた。

 日本の人気小説家・村上春樹は2012年に日本と中国の間で領土争いが発生した時、両国政府に向かって「安酒はほんの数杯で人を酔っ払わせ、頭に血を上らせる。(中略)論理は単純化され、自己反復的になる。しかし賑(にぎ)やかに騒いだあと、夜が明けてみれば、あとに残るのはいやな頭痛だけだ」と批判した。最近の韓日政府指導者たちにも全くもって当てはまる忠告だと思う。文学は世界を単純な論理で裁断しない。

朴海鉉(パク・ヘション)文学専門記者

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