男性がステロイド系列の薬品を服用すると、体は「男性ホルモンが体内に多過ぎる」と判断する。これにより、睾丸(こうがん)の機能が低下して精子の産生能力も低下。不妊などの副作用が生ずる恐れがある。医療機関で患者の体調をチェックしながら使用しなければ、副作用を招く恐れのある薬品なのだ。
また、ステロイドの副作用として睡眠無呼吸症が生じたり、「赤血球増殖症」で血に粘り気が生じたりするなど心血関係で問題が生じる恐れもある。
■勃起不全治療剤、死亡を招く恐れも
一時、「違法取引摘発件数」で1位だった早漏・ED(勃起不全)治療薬は購買件数が減った。2014年の6949件から17年には1万2415件と摘発件数が引き続き増加したものの、昨年は1万77件へと減ったのだ。以前はバイアグラ(2012年)やシアリス(2015年)といった早漏・ED治療薬が比較的高価だったが、こうした薬品の特許期間が終了し、比較的安く後発薬剤が大量に発売されるようになったことから、闇取引に手を出す理由がなくなったものと思われる。勃起不全治療薬の場合、成分含量が一定でないため、誤って服用すれば一大事を招くことになる。
むしろ、勃起不全治療成分が一切含まれていないか、含まれていても少量である「偽薬品」なら危険性は少ないが、成分過多の薬を服用する場合、生命に危険をもたらす可能性がある。
ソウル聖母病院泌尿医学科のペ・ウンジン教授は「勃起不全治療薬は末梢血管の拡張作用を通じて勃起不全を解決するが、当該成分が決められた量よりも多く含まれている場合、心血関係に副作用をもたらし、死亡に至る恐れもある」と説明した。