ソウル地方警察庁広域捜査隊は18日、歌手のチョン・ジュニョン容疑者(30)が女性との性行為を隠し撮りし、写真や動画をメッセンジャーアプリで知人と共有したとして、性暴力処罰法違反の疑いで逮捕状を請求した。
警察は17日、チョン容疑者にひそかに出頭を求め、18日午前4時まで事情聴取した。14日に続き2回目の事情聴取だった。警察はチョン容疑者のスマートフォンを修理したソウル市内のスマートフォン復元業者D社、チョン容疑者の自宅、メッセンジャーアプリでチョン容疑者と同じチャットグループにいたクラブ従業員の自宅を家宅捜索し、証拠類を確保した。警察はクラブ従業員についても、チョン容疑者と同じ容疑で逮捕状を請求した。
チョン容疑者は2016年8月と昨年12月にも同じ容疑で捜査対象となったが、処罰されなかった。警察は16年、元交際相手の女性の動画を隠し撮りした疑いで、チョン容疑者を書類送検したが、検察で不起訴になった。当時には捜査を担当したソウル城東署の警察官が事件を早期に終結させるため、データ復元業者D社に電話をかけ、「データ復元不可という確認書を書いてくれないか」という趣旨の働き掛けをしていたことを示す録音が公開された。
警察は昨年12月、チョン容疑者がスマートフォンで違法に撮影した映像がD社にあるとの通報を受け、家宅捜索を行おうとしたが、認められなかった。しかし、チョン容疑者によるスマートフォンでの対話内容を入手した人物が国民権益委員会とメディアに告発したことで、チョン容疑者は処罰を免れることができなくなった。