【コラム】李承晩・朴正煕の「成功の韓国史」抹殺する文政権の陰謀

 韓国現代史は、中国よりも100倍は劣悪な状況で「建国」と「発展」を成し遂げた驚くべき道のりだった。李承晩元大統領は第二次世界大戦後、植民地支配から解放された最貧国に国連が認める自由民主政府を建て、韓米同盟で韓半島(朝鮮半島)に平和な環境を作った。朴正煕元大統領は「空腹」が宿命だと思っていた国民を「なせば成る」の精神で奮い起こし、世界の冷笑を乗り越えて重化学工業をはぐくみ、経済の飛躍を成し遂げた。工業高校卒や商業高校卒という学歴でも、努力すれば中間層になれるという希望を持たせてくれた。

 ところが、韓国の左派たちは2人に「親日」「独裁」というレッテルを貼って執拗(しつよう)に攻撃した。「解放(日本の終戦)後の70年間は親日派と変節者のための祖国だった」という2015年の李鍾杰(イ・ジョンゴル)氏(現:与党・共に民主党議員)の発言はこうした人々の歴史観を象徴している。韓国左派の「現代史抹殺」は手違いや無理解のせいではない。それは大韓民国を自分たちの望む方向に引っ張っていくため、徹底した計画の下で行われている行動だ。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権は今年の三・一独立運動と大韓民国臨時政府100周年を契機に「反日民族主義」を大々的に取り上げようとしている。李承晩元大統領・朴正煕元大統領を「親日枠」でくくり、韓国現代史全体を「民衆史観」で覆そうという意図は明らかだ。全国教職員労働組合(全教組)出身の教育監(教育長に相当)が採択した歴史補助教材は「大韓民国こそ韓半島唯一の合法政府」ということを否定し、一部の中学・高校教師は「金日成(キム・イルソン=主席)の武装闘争が民族の正統な歴史」という視点を生徒たちに植え付けようとしている。

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