あるコーチは「ハングリースポーツと呼ばれる非人気種目は実際のところ農村や漁村出身の若者を基盤に命脈をつないできた。しかしその地方都市の小学校が次々と廃校になっているので、どこから選手を育てればいいか分からない」と嘆く。14年にわたりバドミントンの日本代表コーチを務め日本の選手を育ててきた朴柱奉(パク・チュボン)監督は「日本は小学校から大学までほぼ全ての児童生徒がクラブ活動を通じてスポーツを楽しむ文化が根付いている。私がやったことはそれらの選手たちを韓国のように体系的に育てるシステムにつなげるだけだった」と語る。
韓国のスポーツ界が今後命脈だけでも維持し続けるには、今からでも小中高校に行ってスポーツの楽しさを教えていかねばならない。スポーツを楽しむ児童生徒が減り続けている現状は、実はかなり前から統計データからも把握されていた。このままではオリンピックどころかアジア大会で金メダルを獲得してもビッグニュースになる時代がやって来るかもしれない。しかし問題解決に取り組むべき競技団体はいまだに何もやろうとしない。
閔鶴洙(ミン・ハクス)論説委員・スポーツ部次長