安倍首相は2012年に再び執権に成功した。安倍首相を支持する勢力は朝日新聞の吉田証言記事を執拗(しつよう)に問題視した。朝日新聞の慰安婦報道全体の脈絡は「本人の意思に反して連行された人がいる」というものだが、これら勢力は吉田氏のインタビューにばかり食いついた。朝日新聞はとうとう2014年8月に吉田氏関連インタビューが誤報であることを認め、記事を取り消した。
その後も安倍首相は国会で「安倍政権打倒が朝日新聞の社是」と公然と同紙を攻撃した。それでも朝日新聞は「政権批判」をあきらめなかった。昨年、私学スキャンダルが起こった時に大小のスクープを出し、全体的な流れをリードしたのは朝日新聞だった。財務省職員が森友学園理事長に「ゼロ(0)に近い金額になるようにしてやる」と話す録音テープや、首相の複数の参謀が文部科学省の職員たちを呼んで、別の私学不正疑惑「加計学園に許可を出せない理由を書いて出せ」と圧力を加えたという公文書を報告したのが代表的な例だ。
朝日新聞が今回の公文書偽造疑惑を報道した後、野党は「事実なら内閣は総辞職しなければならない」として6日から国会のボイコットに入った。