■衛生チェックもずさん
今回の報道を知った人々は憤慨している。問題のホテルを5日に訪れたイさん(65)=女性=は「一流ホテルの衛生状態がこのありさまだとは、どこにも行けなくなる」と語った。別のホテルに泊まったという50代の女性は「外国から知人が来る時に勧めていたホテルなのに、失望した」と言った。
ソウル市は「衛生上の問題を摘発するのは難しい」としている。ソウル市生活衛生課のキム・ソンチャン課長は「公衆衛生管理法に基づいて市庁から各区庁に指示し、宿泊施設の衛生状態をチェックしているが、消毒や寝具類の洗濯など一部にしか明確な規定がない。隠しカメラを設置するのでない限り、清掃の過程で生じる問題を摘発するのは難しい」と述べた。
問題になったホテル側は「近年ソウル市内の一流ホテルの数が増え、経験が少ないスタッフが数多く採用されている。スタッフが清掃規定を正しく理解していないことが主な原因だ」と説明した。また、別のホテル関係者は「下請け業者に所属しているため、ホテルが直接、勤務を監督すると現行法に違反することになり、難しい。今後はチェック回数を増やすなどの対策を立てる」と言った。漢陽大学観光学部のキム・ナンジョ教授は「ホテル価格やブランドはサービスの質につながっていなければならない。外見を飾ることだけに重点を置いていては、一流ホテルとしての役割を果たせない」と批判した。