細身の制服で健康を損なう可能性もある。ソウル市江北区内の高校の保健教師は「生徒が過激なダイエットをして生理不順に悩まされるケースも多い」「きちんと食べなけらばならない年齢なのに、制服のせいでダイエットをしなければならないという強迫観念に悩まさている」と語った。
制服メーカー各社がそれぞれ異なる体型を考慮していないことも問題だ。あるメーカーは体型データに基づいて10代の「代表体型」を選び、これを基準に制服を作っていると宣伝している。しかし、これは「見栄えの良い体型」に過ぎず、毎年の体が変化する中高生たちに一律に提示するのは無理がある。制服メーカー関係者は「制服のデザインは学校側が管理するため、学校のガイドラインから外れる物を作ることはない。中高生たちが見栄えを重視しているので、楽だけれどもきれいに見える制服を作ろうと努力している」と語った。
多くの学校では、生徒が制服のほかにオプションとして「生活服」を購入できるようにしている。生活服とは、活動しやすいTシャツタイプの学校団体服だ。しかし、かなりの数の学校で登下校時は生活服の着用を禁止している。夏に着るには向かない厚手の素材の物もあるという。「夏の制服と体操着の購入に20万ウォン(約2万円)近く使うのに、生活服を買うにはさらに約5万ウォン(約5000円)負担しなければならないのか」と不満をあらわにする保護者もいる。