「病院は家から5分」 日本の高齢者は30%・韓国は6%

 再開発は、計画段階から医療や高齢者福祉の専門家たちが参加して、お年寄りの立場から利便性を追求する方向で話し合いが進められた。目的は、年を取って病気になった後、不慣れな場所に移動して入所や入院を繰り返すのではなく「働きながら住み慣れた土地でそのまま年を取り、治療を受けながら、心地良く余生を過ごすことができるようにすること」だ。

 ひとまず全ての住宅は、お年寄りに優しいことをモットーに設計された。壁面に手すりを設置し、ドアが広く、室内には敷居がない。団地の周囲には働き口があって、団地に入居するスーパーマーケットや保育園、療養施設などの商業施設では、決まった割合のお年寄りを雇用するよう義務付けられている。約230人のお年寄りが団地内の施設でパートタイマーとして働いている。体が健康なお年寄りたちが軽い労動を通じて経済的に自立することができるようにしたのだ。

 また、余暇を楽しむプログラムも設けられている。健康維持のために週1回集まって、約5.5キロメートルになる町内を一周する「散歩プログラム」が進められているほか、運動器具を利用して筋力を高める「健康リハビリの集い」も運営されている。

 周囲が約5.5キロメートルの団地の真ん中に建てられているのは6階建ての病院だ。団地内で最も遠い所に住むお年寄りも歩いて10分の距離だ。1階には内科や小児科、薬局、訪問看護ステーションが入居しており、2-5階は療養病室となっている。日本の政府は、豊四季台のような医・職・住の近隣化モデルを全国に拡大していく方針だ。

チャン・サンジン記者
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