【コラム】韓国の核武装論に日本が注目する理由

2年後に期限を迎える米日原子力協定
日本に与えられた「核主権」の特権の行方は
核主権のない韓国、「同盟の公平性」を叫ぶべき

 日本は現在、韓国の核武装論に注目している。韓国が「草」だけ食べていては生きていけない国ということを日本もよく知っている。日本の関心は、2年後に30年の期限が切れる米日原子力協定と関係があるようだ。韓国の核武装論には、韓国と日本の「核主権の公平性」という問題がどうしても付いて回る。黙っていれば自動的に延長される特権が、韓国の核武装論によって脅かされることを日本は懸念しているのだ。逆にこれは韓国側にとって、核主権を手にする過程で活用できる部分でもある。

 日本は核爆弾の被害を受けた上、原発事故も経験した。日本で核武装論はタブー視される。しかし核の持つ高度な二重性を、高度の二重的政策を通じ、戦争と平和という二つの側面から十分に活用してきた。1950年代に核政策を樹立した日本政界の重鎮は、97歳になった今まで核武装について一度も口にしたことがない。しかしこの政治家が胸に秘めた日本の国防の終着点は「核武装」だと私は確信している。そうでなければ核に対する日本の執着心がこんなにも一貫して続くことはなかったはずだ。

 核主権を投げ捨てた韓国が、北朝鮮の核ゲームから得られるものは何もない。北朝鮮政権の変化も夢にすぎないだろう。核主権を持つことに成功した国には、ある共通点を見いだすことができる。それは卓越した技術でもなければ、優れた外交力でもない。核の知識を幅広く吸収し、民族主義で武装した、しぶとい愛国的政治指導者がいるという点だ。核武装論を口先だけの議論で終わらせてはならない。

鮮于鉦(ソンウ・ジョン)論説委員
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