野球:高尺スカイドームは「21世紀最悪のドーム球場」

 苦労して球場内に入っても、不便を感じることが多い。高尺ドームの天井はグレーなので、打ち上がった球を識別するのが困難な「色の蒸発現象」が起こる。選手が平凡なフライを見失うことがあるほどだ。キューバとの強化試合に出場した金賢洙(キム・ヒョンス)=斗山ベアーズ=は「空中から突然、球が現れるような感覚があった」と言った。高尺ドームに来たキム・ジビンさん(24)は「ちょっとでも目を放したらファウルボールに当たりそうだ」と心配していた。

 4階の観客席に行くと「登山」しているかのような印象を受ける。傾斜が35度で、傾斜29度の木洞球場よりもはるかに急こう配になっている。キューバ戦を観戦していたハン・ソンユンさん(31)は「4階の観客席を上り下りするには気を引き締めて、心してかからないとダメそうだ。まかり間違えば転んで大けがをしてしまうかもしれない」と言った。

 中でも一番多くて31席が一列に並んでいる一部座席は、観客に大変な不便を強いるだろう。15席前後が一列に並んでいるほかの球場とは対照的だ。しかも、高尺ドームは座席の前後の間隔も狭く、問題点の一つとして指摘されている。体格がいい成人男性が座ると、前の座席にひざが届くほど狭いので、試合中に立って外に出るのが難しい。これについて記者らが質問すると、ソウル市関係者は「野球の試合は5回のクリーニングタイム(グラウンド整備のための短い休憩時間)以外にはあまり移動することがないのでは」と答えたが、「5回終了時に合わせて生理現象が起こる人なんているのか」と反発する声も上がった。

孫章薫(ソン・ジャンフン)記者
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